世界の幼児教育

日本と違う?外国の幼児教育

外国の方と接した時に、「優しくしてもらった」「褒めてもらった」などという経験をした日本人は多いのではないでしょうか。

外国の方は、優しい言葉や励ましの言葉、褒め言葉などが、自然に言うことができるという印象が強くあります。
これは、日本と外国とで幼児期に受けた教育の方法に違いがあると考えられます。

「個」の尊重

今でこそ日本は「個性を大切にして伸ばしていく」と言うようになりましたが、以前は画一的な教育で、みんなで同じことをすることに安心感を覚えるようなもので、現在でもやはりその心理はあるようです。

ところが外国では、個々に合わせた教育が重視されており、それぞれの持つ能力を伸ばしていき、自分が「何をしたい」「どうしたい」「どう思う」など、自己主張ができるように、幼い頃から教育されています。

褒め言葉を浴びせる

「できたところを褒めて認める。」ここ最近、日本の教育現場でようやく耳にするようになりましたが、諸外国では褒めることは当たり前、幼児教育の根幹とまで言われています。

日本の教育は古くから「叱って育てる」ものでしたが、叱るばかりでは子どもの自尊心は育ちません。

逆に褒められると、意欲がわいて自信がつき、もっと褒められたいと頑張り、さらに能力が伸びる。
そして結果的に強い心、自分自身を大切にする心が育っていくと言われています。
「すごい!素晴らしい!天才だ!」と外国のお父さんやお母さんは我が子に言いますが、これは親ばかでもなんでもなく、子どもの自尊心を高める教育法なのです。

自立させる

生後間もない頃から赤ちゃんと母親は別室で寝るという有名な話があります。
子どもは子ども部屋で、夫婦は夫婦の寝室で寝るべきという考えがあり、夜泣きをした場合は、お父さんが起きて様子を見に行くというところも日本とは正反対の考えです。
基本的には「心身の発達」には手を差し伸べ、「子どもの行動」に対しては見守るというスタンスで、子どもの自立心を育てていくというものです。

世界一良質な幼児教育はどこの国?

イギリス雑誌「エコノミスト」の調査機関による「幼児教育の世界ランキング」の発表が過去になされました。
調査の内容は、3歳以上が通う幼児教育の現場の
  • プログラムの質
  • コスト
  • 利用しやすさ
について総合的に判断してランク付けされたもので、
1位 フィンランド
2位 スウェーデン
3位 ノルウェー
と、北欧3国が上位を独占するという結果になりました。

日本はというと21位、アメリカは24位。(調査対象国は45か国)
その他トップ10には、イギリス・ベルギー・デンマーク・フランスなどのヨーロッパ諸国が入り、アジアからは韓国が唯一ランクインという結果になりました。

北欧諸国は「福祉国家」として知られていますが、同時に「教育大国」としても有名です。
特に1位のフィンランドでは、学校教育費がほぼ全額公費負担となっており、就学前の幼児教育やデイケアなどが無料で提供されているため、「コスト」と「利用しやすさ」が良いと評価され、さらに、幼児11人前後に教師が1人という少人数体制なので、幼児一人ひとりに目が行き届かせることができます。

また、教師は教育学の学位を取得してレベルの高い知識を身に付けており、社会的地位は弁護士などと同等に高いと言われています。
その結果、必然的に「質の良い教育」となるわけです。

一方、日本では、学校教育費の公費負担は北欧に比べると少ない上に、幼児教育は義務化されていません。
自己負担率が高く、義務ではないとなると、平等に幼児教育をうけることができません。

また、教師一人当たりの幼児の人数が多く、教師の負担が大きいと言えます。
日本の幼児教育をとりまく社会では、「幼保一元化」とする動きがあり、各地の幼稚園が閉鎖・再編されたり、保育機能をもつ施設に変わりつつあります。
このような状況から、日本の幼児教育のレベルが北欧3国に近づくには、まだしばらく時間がかかりそうです。