ロック幼児教育

知識の習得よりも人間形成を重視!

ジョン・ロックはイギリスの哲学者で、「知識は経験に由来する」とする「経験論の父」と呼ばれています。
生まれた時は誰でも「白紙」の状態であり、成長と共に「経験」したことがしっかりと心に刻み込まれると、それがその個人の「人格」を形成する要素のひとつとなると、ロックは唱えています。

つまり教育は、知識を教え込み、習得させることが重要なのではなく、道徳を基盤とする人間形成が大切であり、学校などの集団教育に入る以前、幼児期からの家庭教育が人格形成に影響を与えると主張しました。
子どもの人格形成は後天的影響を強く受けるため、幼児期のできるだけ早い時期、もっと言えば赤ちゃんの時から、生活の中で習慣づけや訓練をしていくことが必要で、子どもであっても自分の欲望にうち勝ち、我慢することを身に付けさせるべきだと言っています。

要するに子どもを甘やかすことが、生まれつき持っている子どもの良さを台無しにしてしまうため、可愛がるあまりに甘やかしたりせず、また強制することもせずに、理知的な判断で自分自身の欲望をコントロールできるように導くことが教育なのです。

紳士教育

「紳士は、健全な身体と道徳と知識を持つべきだ。
健全な身体に宿る健全な精神とは、この世の幸福を尽くしており、この両者を備えた者は、上に望むものはほとんどない。
逆に、この両者のどちらかを欠く者は、何を得てもその埋め合わせをすることはできない。

このようなロックの考えから、彼の教育論は「紳士教育」と呼ばれています。
屋外の空気に触れて遊び、運動し、たっぷりと睡眠をとることで健全な身体を作り、生活の中で適切な礼儀作法を習得させることが重要であるとしています。

厳しく教育することを唱えているロックですが、その方法は慎重でなければならず、決して威圧的、強制的な命令になってはならず、これらは教育の妨げになるとし、子どもに何かを習得させたい時には、どうすれば容易に習得させられるかを考えていました。

  • できるようになるまで、何回も繰り返してやらせる。
  • 自発的に善い行いができるように習慣づける。
  • むやみに規則をつくらない。必ず守れる最低限の規則にする。

現代の教育現場でも基本的な生活習慣の見直しや家庭教育の重要性が叫ばれています。
ロックの思想は現代にも響くものがあります。