教育方針〜教育メソッド

教育方針は選ぶ時代?

子どもが生まれると、親は将来についていろいろと思い描くようになるものです。
どんな風に育ってほしいか、どんなことに興味を持ってほしいかなど、様々な想像と期待をします。

子どもの持つ「芽」を見つけてそれを伸ばすためには、質の高い幼児期の教育が必要になります。
「幼児教育」といってもその教育アプローチと言われる種類や取り組みの方法は様々です。

多くの公立幼稚園や保育園などの施設では、幼稚園は文部科学省による「幼稚園教育要領案」に基づいた教育、保育園(所)は厚生労働省による「保育所保育指針」に基づいた保育を実施しています。
その中心となるものは、やはり
  • 遊びを通して育つ
  • 生きる力の基礎を培う
  • ひとりひとりの発達に応じた指導
というもので、どちらにも共通しています。

近年の幼稚園などの施設の中でも特に私立の施設では、幼稚園教育要領案や保育所保育指針の範囲にとどまらず、施設独自の特色を出したり、日本や海外で古くから行われている幼児教育実践法を取り入れるなどしているところもあります。
その特徴ある教育アプローチに共通することの多くは、常に子どもの立場になり、一人ひとりが尊重され、個々の感性が磨かれ生かされるというもので、子どもの持つ想像力や創造力を存分に発想し、表現できるようになることを目指しています。

特別なプログラムの幼児教育を我が子に受けさせたいという保護者は多く、それぞれの施設が取り組む幼児教育実践法を比較し、希望に合った施設が選ばれているようです。

教育アプローチによって「EQ」「IQ」は変わる?

「IQ」とは多くの方がご存知のとおり「Intelligence Quotient」の略で「知能指数」のことをいいます。
IQを測定し、その数値が高いと記憶力や計算力をはじめ、言語や空間認知などさまざまな能力に長けているということで、「IQが高い=頭が良い」から将来が楽しみだなどと長年言われ続けていました。

ところが最近では、必ずしもそうではないとの見解があり、学校での成績が優秀だったのにも関わらず社会に出てからは活躍できなかったり、その反対に成績が不振だったが大人になって成功したということがあるというのです。
これは、IQが高いだけでは将来の活躍が見込めないと言われ、様々な研究の結果、「社会で成功を収めた人は対人関係能力が優れている」ということが明らかになり「EQ」が注目されることになりました。

聞きなれない方も多いかと思いますが「EQ」とは、「Emotional Intelligence Quotient」の略で、「こころの知能指数」といわれています。
EQが高い人とは、自分の感情を理解してコントロールができ、さらに相手の感情も推測することができてそれに応じた対応ができる人のことです。
つまり、対人関係能力が高い人ということです。

将来的に社会で成功を収めるには、ある程度のIQとそれを上回るEQが必要だと言われています。
IQもEQも生まれながらに持っている能力なのですが、IQは先天的要素が大きいため、いくらかの努力で伸ばすことは可能ですが、それには限界があるといわれています。
それに対してEQは、両親からの遺伝などの先天的要素は少なく、努力次第で後天的に高めていくことができる能力だといわれています。

専門家によるとIQ・EQは共に「知性」である、つまり、「物事に対する認識や思考、判断などが正しくできる能力」であり、それらを習得するには適切な時期があり、臨界期があるといいます。
例えば言語能力は0歳から9歳頃まで、運動能力は0歳から4歳頃までが大切な時期になります。
この時期に適切な幼児教育を受ける環境を整えることで、脳が豊かに発達し、好奇心にあふれ、記憶力や思考力、判断力などの能力、つまり、IQやEQが高められていくことになります。

☆教育方針・教育メソッド☆記事一覧

「レッジョ・エミリア」聞きなれない言葉ですが、これはイタリアの北部にある都市の名前です。16世紀から17世紀頃の建物が残る古い街があり、農産・畜産品が豊かで、パルミジャーノ・レッッジャーノ・チーズの名産地でもあります。そんな街が発祥の幼児教育法が「レッジョ・エミリア・アプローチ」です。町をあげて幼児教育や芸術教育に取り組み、教育実践法を紹介するDVDビデオや書籍等も多数製作されています。1991年...

総合幼児教育研究会(総幼研)は、1984年に日本で創設され、現在は全国の200近い幼稚園・保育園で取り入れられている幼児教育方法です。早期教育として知能の開発に重点をおくだけではなく、情操教育やからだづくりも人格形成に必要な要素であるとしてバランスよく取り入れ教育の3本柱としています。詰め込みや強制ではなく、子どもたちから沸き起こるエネルギーを燃やす活動を繰り返すことで、高い意欲や身体能力を持つ子...

シュタイナー教育は、20世紀初頭にオーストリアの思想家・哲学者であるルドルフ・シュタイナーが提唱した教育思想で、海外では、「ウォルドルフ教育」または「ヴァルドルフ教育」と呼ばれています。日本では1986年にシュタイナー学校が開設され、その後、シュタイナー幼児教育が普及してきました。子ども一人ひとりが「自己との一致」、つまり、「何のために生まれ、何をしている時が幸せか」が分かること、そこに至る道を支...

20世紀の初めに医師であるマリア・モンテッソーリが考案した教育法で、日本には1960年代に紹介され、モンテッソーリ教育専門の「子供の家」が創設されたり、モンテッソーリのプログラムを導入する幼稚園が普及しました。五感の刺激を重要視する「感覚教育」と子どもの「自発性」を重んじていて、子どもにとって安心して遊べる「自由な環境」が整備されています。

七田式幼児教育は、て50年以上の実績があり、全国に450教室も展開しています。「夢を叶えるカギは右脳の力」として、独自のプログラムでひらめきや創造をつかさどる右脳を鍛え、思考・表現・判断をつかさどる左脳の働きもバランスよく使い、左右の脳に直接働きかける「全脳教育」を実践して、子どもの優れた才能を開花させて人間性豊かに育てていきます。

ヨコミネ式教育法は、卒園までに園児全員が逆立ちで歩いたり、5歳児で漢字の読み書きができたりと、日本中が驚いたスーパー園児を育てると話題の教育法です。ヨコミネ式の究極の目的は、「自ら考え、自ら判断し、自ら行動・実践する」つまり「自立」することです。そのために「4つのスイッチ」や「才能開花の法則」により、子どもにやる気を起こさせ、才能を開花させます。また、「学ぶ力・体の力・心の力」をつけさせ、それぞれ...

「幼稚園の父」「幼児教育の祖」と呼ばれるドイツの教育学者フリードリッヒ・フレーベルは、「幼稚園」の創始者として知られています。自分自身の経験から、幼児期の子どもたちの中にある「神性」をどのように伸長していけるかということを追求し、幼児の教育には遊びや作業を中心にすべきだと考え、そのための遊具などを考案、庭には花壇や菜園などの設置が必要だと主張しました。幼児教育のための学校は「kindergaede...

ヨハン・フリードリヒ・ヘルバルトは、ドイツの哲学者であり、心理学者であり、教育学者でもありました。スイスの教育実践家であるペスタロッチの影響を強く受け、教育の目的を倫理学に求め、教育の方法を心理学に求めて、科学的な教育学を樹立しました。それは、教育実践に基づいた単なる「教育論」ではなく、「管理」「教授」「訓練」の3要素を含んだ教育的教授が教育の方法であると示したものでした。教育の目標は、強固な道徳...

ジョン・デューイはアメリカの教育哲学者であり社会思想家です。ドイツの哲学者であるヘーゲルに影響を受け、ヘーゲルの思想をさらに人間的にし、物事の真理を実際の経験の結果により判断する「プラグマティズム(実用主義・道具主義・実際主義)」の最終段階として、市民的思考の道具として「考える」ことを再構築し、デューイは自身のことを「プラグマティスト」とは考えず「道具主義」と称しました。デューイの教育思想は、人間...

ヴィゴツキーは、ベラルーシ(旧ソビエト連邦)の心理学者です。心理学以外にも法学、社会科学、言語学、歴史、哲学、文学、美術など広大な領域の知識を身に付けた人物だと言われています。心理学の中でも発達心理学の分野においては、その発端を作ったとも言われており、「教育の本質は、子どもが成熟しつつある領域に働きかけることである」とし、大人や仲間からの助言や教育的な働きかけをすることで、子ども自らがそれを取り込...

スイスのジュネーブで生まれ、主にフランスで活躍した啓蒙思想家のルソーは、教育改革論「エミール」などを著したことで有名です。18世紀ごろの社会では、「子どもの存在」が認識されておらず、幼児期を脱した7歳頃には、社会的には大人とみなされていました。そんな中でルソーは、「子どもの発見」と言われる主張をしています。子どもは小さな大人ではなく、子どもは子どもでなければならない。子どもには子ども特有の感覚や見...

スイスの心理学者ジャン・ピアジェは、20世紀で最も影響力があり、心理学だけにとどまらず哲学、生物学、数学など多くの分野に多大な影響を与え、「心理学の巨人」とも言われていました。心理学の分野においては発達心理学の創始者とも言われ、新生児から青年に成長するまでの知的発達の過程を、数多くの観察や実験によって確かめ、実証的研究を通してそのメカニズムを解明しました。ピアジェが実証した理論は、全世界に影響を与...

ジョン・ロックはイギリスの哲学者で、「知識は経験に由来する」とする「経験論の父」と呼ばれています。生まれた時は誰でも「白紙」の状態であり、成長と共に「経験」したことがしっかりと心に刻み込まれると、それがその個人の「人格」を形成する要素のひとつとなると、ロックは唱えています。つまり教育は、知識を教え込み、習得させることが重要なのではなく、道徳を基盤とする人間形成が大切であり、学校などの集団教育に入る...

ペスタロッチはスイスの教育実践家で、日本の教育界にも多大な影響を与えた人物であります。道徳的人間教育を重要視して、家庭教育の大切さを説いた最初の人とも言われています。家庭教育の中でも特に、「母と子」の関係について、成長と共に育まれる子どもの様々な感情は、身近な生活を通して芽生える、つまり母親との関係によるものが大きい。子どもは母親とのやり取りの中から人間関係を学んでいく。自立ができない幼児には母親...